雑多なブログ

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楽器の演奏で暗譜することについての自己分析

最近、曲を暗譜するほど弾き込んでいれば、目をつぶっても演奏できる事に気づいた。

これまで自分は、ある程度曲が弾けるようになっても不安で常に楽譜を見ながら演奏していた。それによって次のような弊害が生じている、ということに改めて気づいた。

  • 楽譜を見るために脳のリソースが浪費されてしまう
  • お膳立てされた状況でないと弾けなくなってしまう
  • 耳で取り入れる情報の優先度が下がってしまう
  • 周りを見る余裕がなくなる
  • 常に楽譜を見ていると更に楽譜の内容を見なくなってしまう

楽譜を見るために脳のリソースが浪費されてしまう

楽譜を見ながら演奏する場合は次のようなプロセスを辿る事になる。

  1. 楽譜を視覚情報としてとりいれる
  2. 楽譜の内容を解釈する
  3. 演奏に反映する

楽譜を読むだけでもそれなりの複雑な処理を脳は行なっているので、 それによって演奏に割ける脳のリソースが減る事になる。

耳で取り入れる情報の優先度が下がってしまう

視覚情報の存在感は大きいため、どうしても耳で取り入れる情報が疎かになりがちな面がある。

周りを見る余裕がなくなる

これも前の項目と共通だけれども、楽譜を読むのに気を取られていると、周りの状況に対する意識が薄れてしまいがち。 ジャムセッションの最中、周りのメンバーが次にどうしたいのか合図を出していても、楽譜読むのに夢中になっていると合図を見落としてしまったり、周囲のノリを読めずにチグハグな演奏になってしまう事がある。

お膳立てされた状況でないと弾けなくなってしまう

ちゃんと楽譜を見て演奏するのが当たり前、という状況でいつも演奏ているとイレギュラーに対応できなくなってしまう。

たとえば、こういった場面には多々遭遇する。

  • 譜面台がなくて鍵盤の横に楽譜を置く
  • 照明が暗くてくっきり楽譜が見れない
  • 楽譜が風で飛ばされる
  • 楽譜が自分から遠くて読みづらい(真っ直ぐ見れず、横からみるとか)

こういった場面で、常に楽譜をちゃんとセッティングした状態で読む事に慣れていると、いざこういった状況に遭遇するとパニックになってしまう事がある。 そのため、楽譜を暗譜しておいた方がいざという時に、落ち着いて対応できる。

常に楽譜を見ていると更に楽譜の内容を見なくなってしまう

常に楽譜を見ていると、意外と楽譜の内容を見ずに演奏しがち。

一説によると、脳は一度見たものを記憶から読み出して補完するという特性があるようなので、それ故に何度も何度も見続けているような新鮮味の薄れた情報は自動的に記憶で補完されてしまうものだと思う。

ということで、楽譜を見る必要がある時に意識して見るという姿勢で取り組んだ方が、楽譜の内容をしっかり読み込めるのではないかと思う。

まとめ

これは自己分析なので誰にでも当てはまるか分からない。 それに、必ずしも楽譜を暗譜しなければいけない、とは自分は思っていない。状況によっては楽譜がないと困った事にもなるので。

ただ、日常の練習に暗譜の練習を取り入れるのは良いと思う。