雑多なブログ

音楽や語学、プログラム関連の話題について書いています

昔の方が良い音楽がたくさんあった、という意見について

「昔の方が音楽がたくさんあった。今はくだらない音楽しかない」

というぼやきのようなものを聞く事が多々ある。 けれど、それは本当だろうか?

多少そう感じられるような側面はあると思うけれど、 基本的にそういった意見は本人の思い込みによるところが大きいと思う。

そもそも、若い頃と歳をとってからの視点というのは全く違う。 昔と今とで、同じ感覚で音楽を聞いているつもりでも、それは全く異なる体験となる。

過去というものは美化されるものであり、特に若い頃に聴いた音楽は、自身の青春の記憶とガッチリと結びついているものであるため、そもそも、公平な評価ができるものではないと考える。そもそも、年を取れば若い頃ほど、新しいものや刺激を追い求めようとする姿勢は薄れてくるものだと思う。

そういった状況で、昔聴いた音楽と、最近の流行の音楽を比較した場合に、公平な評価などできるはずもない。それによって、「昔の音楽の方が良かった」と言ってしまうのである。 そもそも、年長者の言う「素晴らしい昔の音楽」ですら、長い音楽の歴史においては新しい音楽に分類されると思う。そういった音楽を大昔(それこそ数百年以上昔)の人に聴かせたら、理解されないどころか、神に対する冒涜として、制作者が処刑される可能性すらあるのではないかと思う。